建設業は、現場作業か専門職かで使える在留資格が変わり、特定技能(建設)には独自の要件もあります。
この記事では、建設業で使える在留資格と進め方を解説します。
- 建設現場の人手を外国人で確保したい
- 特定技能(建設)の要件を知りたい
- 技能実習との違いを知りたい
- 受け入れ手続きが複雑で不安
📌 この記事の結論
建設業では、現場作業は特定技能(建設)・技能実習、施工管理など専門職は技人国が基本です。
特定技能(建設)は建設業者団体への加入や計画の認定など独自の要件があり、報酬は月給制が求められます。
現場作業を技人国で雇うことはできません。
建設業の人手不足と外国人材の受け入れ

建設業は、職人の高齢化と若手不足が重なり、人手の確保が大きな経営課題になっています。
そのため、外国人材を受け入れる建設会社が増えています。
建設分野では、特定技能や技能実習を中心に、現場の作業を担う外国人材が活躍しています。
一方で、施工管理や設計といった専門職では、技人国の在留資格が使われます。
建設業で使える主な在留資格

| 在留資格 | 対象となる仕事 | 主な要件 |
| 特定技能(建設) | 型枠施工・鉄筋・左官・とび・内装など現場作業 | 技能試験・日本語試験 |
| 技能実習(建設) | 技能移転を目的とした現場作業 | 実習計画・監理団体 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 施工管理・設計・CADなど専門職 | 学歴または実務経験 |
建設分野の受け入れで特に重要なこと

建設分野の特定技能は、他の分野にはない独自のルールがあります。
受け入れにあたっては、建設業者団体(JAC)への加入や、外国人の処遇・安全に関する計画の認定など、満たすべき要件が多い点が特徴です。
また、報酬は月給制とし、技能の習熟に応じて昇給する仕組みが求められるなど、待遇面のルールも厳格です。
これは、建設現場での安全と、外国人材の適正な処遇を確保するためのものです。
建設業特有の注意点

- 現場作業は技人国不可。特定技能(建設)・技能実習で受け入れる
- 特定技能(建設)は建設業者団体への加入などの要件がある
- 報酬は月給制・日本人と同等以上
- 安全衛生・労災への配慮
- 在留期限の管理と更新
ケース例|内装工事会社が職人を確保

愛知の内装工事会社が、現場の職人を確保したいケースを考えます。
内装仕上げの作業は現場作業のため、技人国では雇えません。
特定技能(建設)の人材を受け入れるか、技能実習生を受け入れて将来的に特定技能へ移行する方法が現実的です。
特定技能(建設)の受け入れには、建設業者団体への加入や計画の認定など、独自の手続きが必要になります。
一方、施工管理や積算、CADによる設計を担う専門職として外国人を採用するなら、技人国が使えます。
現場作業か専門職かで在留資格が変わる点は、他の業種と同じです。
建設業の外国人雇用に関するQ&A

Q. 建設の現場作業で外国人を雇えますか?
技人国では雇えません。特定技能(建設)や技能実習で受け入れます。
Q. 特定技能(建設)は他の分野と何が違いますか?
建設業者団体への加入や計画の認定など、独自の受け入れ要件がある点が特徴です。
報酬は月給制が求められます。
Q. 施工管理の外国人は雇えますか?
施工管理・設計などの専門職であれば技人国で雇用できます。
特定技能(建設)の独自要件を詳しく

建設分野の特定技能は、他の分野にはない独自の受け入れ要件があります。
これは、建設現場での安全確保と、外国人材の適正な処遇を守るために設けられているものです。
受け入れる企業は、これらの要件を一つずつ満たす必要があります。
- 建設業者団体(JAC)に直接または間接的に加入する
- 外国人の適正な就労・安全に関する計画の認定を受ける
- 報酬を月給制とし、技能の習熟に応じて昇給させる
- 日本人と同等以上の報酬を支払う
技能実習からの移行という選択肢

建設分野でも、技能実習生として受け入れた人を、修了後に特定技能(建設)へ移行させる流れが一般的です。
すでに現場で技能を身につけているため、即戦力として継続雇用できます。
技能実習2号を良好に修了し、職種が対応していれば、試験免除で特定技能へ移行できる場合があります。
施工管理・設計は技人国で

建設業でも、現場作業ではなく、施工管理・積算・CADによる設計といった専門職であれば、技人国で外国人を採用できます。
理工系の学歴を持つ人材を、施工管理者として迎えるケースなどが該当します。
同じ建設会社でも、現場作業は特定技能・技能実習、専門職は技人国、と使い分けます。
建設業の外国人雇用に必要な書類

- 雇用契約書・労働条件通知書(月給制・同等以上の報酬)
- 建設特定技能受入計画の認定通知(特定技能の場合)
- 建設業者団体への加入を示す資料
- 会社の登記事項証明書・決算文書
建設業の外国人雇用にかかる費用の考え方

建設分野の特定技能は、建設業者団体への加入費用や、支援委託費なども見込む必要があります。
技能実習では監理団体への費用がかかります。
要件が複雑な分、専門家と進めることで、手戻りを防ぎ、結果的にスムーズで確実な受け入れにつながります。
建設業の外国人受け入れを進めるうえでの実務

建設分野の特定技能は、他の分野と比べて受け入れの準備に時間と手間がかかります。
建設業者団体への加入や、外国人の処遇・安全に関する計画の認定など、複数の手続きを順番に進める必要があるためです。
これらは、外国人材が安全に、かつ適正な待遇で働けるようにするための仕組みであり、形式的に満たすだけでなく、実際の運用まで含めて整えることが求められます。
受け入れを決めたら、まずは全体の手続きの流れと所要期間を把握し、逆算してスケジュールを組むことが大切です。
報酬面では、建設分野は月給制が求められる点が特徴です。
日雇いや時給ではなく、安定した月給とし、技能の習熟に応じて昇給させる仕組みを整える必要があります。
これは、季節や工事の状況によって収入が不安定になりがちな建設業において、外国人材が安心して働き続けられるようにするための要件です。
待遇を整えることは、結果として人材の定着にもつながります。
安全衛生への配慮も欠かせません。
言葉の壁があるなかで、危険を伴う建設現場で働いてもらうことになるため、母国語ややさしい日本語での安全教育、標識やマニュアルの工夫が重要です。
労災への加入はもちろん、現場でのコミュニケーションが事故防止に直結することを意識した受け入れ体制づくりが求められます。
建設業の外国人雇用に関する追加Q&A

Q. 特定技能(建設)の受け入れ準備にどれくらいかかりますか?
建設業者団体への加入や計画の認定など独自の手続きがあるため、他分野より時間がかかります。
余裕をもったスケジュールが必要です。
Q. 一人親方でも外国人を受け入れられますか?
受け入れには企業としての基準を満たす必要があります。
体制が整っているかを個別に確認する必要があります。
Q. 技能実習生を特定技能(建設)に移行できますか?
技能実習を良好に修了し職種が対応していれば、移行できる場合があります。
建設分野独自の要件もあわせて満たす必要があります。
建設業の受け入れでよくあるお悩み

建設会社からは、『特定技能(建設)の手続きが複雑で何から手をつければいいか分からない』というお悩みを多くいただきます。
建設分野は、建設業者団体への加入や計画の認定など独自の要件があり、準備に時間がかかります。
受け入れを決めてから慌てて準備を始めると、工事の繁忙期に人材が間に合わない、ということにもなりかねません。
早い段階で全体の流れと所要期間を把握し、計画的に進めることが大切です。
また、現場の安全確保のためには、言葉の壁を越えた安全教育やコミュニケーションの工夫も欠かせません。
建設業の外国人雇用に関する追加のQ&A

Q. 外国人材は何年くらい働けますか?
特定技能1号は通算5年までです。
熟練の技能を要する特定技能2号に移行できれば、在留の更新ができ、より長く働いてもらえます。
Q. 建設現場の安全教育はどうすればいいですか?
母国語ややさしい日本語での安全教育、図やイラストを使ったマニュアルが有効です。
言葉の壁を越えた意思疎通が、事故防止に直結します。
Q. 元請・下請のどちらでも受け入れられますか?
受け入れ企業としての基準を満たせば可能です。
体制が整っているかを個別に確認する必要があります。
Q. 建設の現場作業で外国人を雇えますか?
A. 技人国では雇えません。特定技能(建設)や技能実習で受け入れます。
Q. 特定技能(建設)の独自要件とは?
A. 建設業者団体への加入や計画の認定、月給制の報酬などが求められます。
Q. 施工管理の外国人は雇えますか?
A. 施工管理・設計などの専門職なら技人国で雇用できます。


