農業は、特定技能で派遣が認められるなど、他の分野にはない特徴があります。
この記事では、農業で使える在留資格と受け入れの仕組みを解説します。
- 農作業の人手を外国人で確保したい
- 繁忙期だけ受け入れたい
- 特定技能(農業)の仕組みを知りたい
- 技能実習との違いを知りたい
📌 この記事の結論
農業では、農作業は特定技能(農業)・技能実習、経営管理など専門職は技人国が基本です。
農業分野の特定技能は、他分野と違い派遣形態での受け入れが認められており、繁忙期対応に有効です。
技能実習から特定技能(農業)への移行も一般的です。
農業分野の人手不足と外国人材

農業は、従事者の高齢化と後継者不足により、人手の確保が極めて深刻な分野です。
とくに収穫期などの繁忙期には、短期間に多くの労働力が必要になります。
そのため、農業分野では外国人材の受け入れが広く進められており、特定技能や技能実習を通じて多くの外国人が農業現場で働いています。
愛知・東海エリアでも、施設園芸や畜産などで外国人材が活躍しています。
農業で使える主な在留資格

| 在留資格 | 対象となる仕事 | 主な要件 |
| 特定技能(農業) | 耕種農業・畜産農業の作業 | 技能試験・日本語試験 |
| 技能実習(農業) | 技能移転を目的とした農作業 | 実習計画・監理団体 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 農業法人の経営管理・営業・海外取引など専門職 | 学歴または実務経験 |
農業分野ならではの「派遣」が認められる特徴

農業分野の特定技能には、他の多くの分野にはない大きな特徴があります。
それは、派遣形態での受け入れが認められている点です。
農業は、季節や作物によって繁忙期と閑散期の差が大きいため、一つの農家だけでは年間を通じた雇用が難しいことがあります。
そこで、派遣会社(特定技能の派遣事業者)が外国人を雇用し、繁忙期の農家へ派遣する仕組みが認められています。
これにより、農家は必要な時期に必要な人手を確保でき、外国人も年間を通じて安定して働けるようになっています。
特定技能(農業)の受け入れで満たすこと

- 外国人を支援する体制(支援計画・登録支援機関への委託も可)
- 日本人と同等以上の報酬
- 労働・社会保険・税の法令遵守
- (派遣の場合)派遣元・派遣先それぞれの基準
農業は労働時間や休日が天候に左右されやすい分野ですが、外国人材についても、適正な労働条件を整えることが求められます。
繁忙期の長時間労働などが問題にならないよう、労務管理に配慮することが、トラブル防止と人材定着につながります。
技能実習からの移行も一般的

農業分野でも、技能実習生として受け入れた人を、修了後に特定技能(農業)へ移行させる流れが一般的です。
すでに日本の農業現場での経験があり、作業に習熟しているため、即戦力として継続雇用できます。
技能実習2号を良好に修了し、分野が対応していれば、試験免除で特定技能へ移行できる場合があります。
農業の外国人雇用に関するQ&A

Q. 農作業で外国人を雇えますか?
技人国では雇えません。特定技能(農業)や技能実習で受け入れます。
Q. 繁忙期だけ受け入れることはできますか?
農業分野は派遣が認められているため、派遣会社を通じて繁忙期に受け入れる方法があります。
Q. 技能実習生を続けて雇えますか?
技能実習を良好に修了し分野が対応すれば、特定技能(農業)へ移行して継続雇用できます。
農業の外国人受け入れで押さえるべき実務のポイント

農業分野で外国人材を活用するには、農業ならではの事情を踏まえた受け入れが必要です。
最大の特徴は、繁忙期と閑散期の差が大きいことです。
収穫期には多くの人手が必要になる一方、閑散期には仕事が減るため、年間を通じた直接雇用が難しい農家も少なくありません。
この課題に対応するため、農業分野の特定技能では、派遣会社が外国人を雇用し、繁忙期の農家へ派遣する仕組みが認められています。
これにより、農家は必要な時期にだけ人手を確保でき、外国人も年間を通じて働けるという、双方にメリットのある形が実現します。
次に重要なのが、労働条件と労務管理です。
農業は天候に左右され、繁忙期には長時間労働になりがちですが、外国人材についても適正な労働条件を整える必要があります。
報酬は日本人と同等以上とし、休日や労働時間の管理に配慮することが、トラブルの防止と人材の定着につながります。
外国人が安心して働ける環境を整えることは、結果として農家にとっても安定した労働力の確保になります。
また、技能実習からの移行も農業では一般的です。
技能実習生として受け入れた人を、修了後に特定技能(農業)へ移行させることで、すでに作業に習熟した即戦力を継続して確保できます。
技能実習2号を良好に修了し、分野が対応していれば、試験免除での移行も可能です。
ケース例|施設園芸農家が繁忙期の人手を確保

愛知で施設園芸を営む農家が、収穫期の人手不足に悩んでいるケースを考えます。
年間を通じた直接雇用が難しい場合は、特定技能の派遣事業者を通じて、繁忙期に外国人材を受け入れる方法が現実的です。
一方、年間を通じて安定した作業量がある畜産農家などでは、特定技能(農業)の直接雇用や、技能実習からの移行で人材を確保する方法が適しています。
自園の作業の繁閑に合わせて、直接雇用か派遣かを選ぶことが、無理のない受け入れにつながります。
農業の外国人雇用に関する追加Q&A

Q. 派遣と直接雇用はどちらがいいですか?
年間を通じた作業量があるなら直接雇用、繁忙期だけ人手がほしいなら派遣が向いています。
自園の繁閑に合わせて選びます。
Q. 畜産でも受け入れられますか?
特定技能(農業)は耕種農業と畜産農業が対象です。畜産でも受け入れられます。
Q. 外国人材は何年働けますか?
特定技能1号は通算5年までです。技能実習からの通算や、家族帯同の可否など制度ごとのルールを確認します。
農業の外国人材を定着させるための工夫

農業は、地方や郊外で働くことが多く、生活面のサポートが定着のカギを握ります。
住居の確保や買い物・通院などの生活環境、地域とのつながりを支援することが、外国人材が安心して働き続けるうえで重要です。
また、農作業は季節や天候に左右されるため、繁忙期の労働時間が過度にならないよう配慮することも欠かせません。
言葉の壁がある中で、作業手順や安全について、やさしい日本語や母国語で丁寧に伝える工夫も、事故防止と定着の両方に役立ちます。
外国人材を一時的な労働力としてではなく、地域の農業を支える仲間として受け入れる姿勢が、長期的な関係につながります。
農業分野の制度をさらに詳しく

農業分野の特定技能では、耕種農業(野菜・果樹・施設園芸など)と畜産農業(養豚・養鶏・酪農など)の両方が対象となっています。
従事できる業務は、栽培管理や飼養管理だけでなく、それに付随する作業も含まれます。
技能実習から特定技能への移行や、特定技能の派遣による受け入れなど、農業には柔軟な仕組みが用意されています。
自園の作物や経営形態に合わせて、どの制度・どの雇用形態が適しているかを見極めることが、無理のない受け入れの第一歩です。
Q. 特定技能(農業)で残業はできますか?
労働基準法など適正な労働条件のもとで働いてもらう必要があります。
繁忙期でも過度な長時間労働にならないよう配慮が求められます。
Q. 技能実習と特定技能を組み合わせられますか?
技能実習で受け入れ、修了後に特定技能へ移行する形が一般的です。
通算の在留期間や要件を確認しながら進めます。
農業の外国人雇用でよくあるお悩み

農家からは、『繁忙期だけ人手がほしいが、年間雇用は難しい』『手続きが複雑でどこから手をつけるべきか分からない』といったお悩みを多くいただきます。
農業分野は、派遣による受け入れや技能実習からの移行など、他の分野にはない柔軟な仕組みがあるぶん、選択肢が多く迷いやすい分野でもあります。
自園の作物・経営形態・繁閑の状況に合わせて、直接雇用か派遣か、特定技能か技能実習か、最適な組み合わせを選ぶことが大切です。
農業の外国人雇用に関する追加のQ&A

Q. 外国人材の住居は誰が用意しますか?
受け入れ側で住居の確保を支援することが求められます。
農村部では特に、生活環境のサポートが定着の重要な要素になります。
Q. 日本語があまり話せなくても受け入れられますか?
特定技能では一定の日本語試験が課されますが、現場では作業手順を母国語ややさしい日本語で伝える工夫が有効です。
安全のためにも意思疎通の工夫が欠かせません。
Q. 複数の農家で共同して受け入れられますか?
派遣の仕組みを使えば、繁忙期の異なる複数の農家で人材を活用することも可能です。
Q. 農作業で外国人を雇えますか?
A. 技人国では雇えません。特定技能(農業)や技能実習で受け入れます。
Q. 農業で派遣はできますか?
A. 農業分野の特定技能は派遣が認められています。繁忙期だけの受け入れにも対応できます。
Q. 技能実習から続けて雇えますか?
A. 良好に修了し分野が対応すれば、特定技能(農業)へ移行して継続雇用できます。


